【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔

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まあ、そうこうして、夕刻。

軽の社用車に藍本さんを乗せて、例のサロンへ行く。
サロンオーナーは得意先であるボスのために、既製品ではなくセミオーダーを間に合わせてくれると言い、ドレスを新調することになった。

淡いレモン色のオフホワイトに近いマーメードのワンピース。藍本さんってどんどんキレイになっていく。ついこないだまでフツーのOLさんだったとは思えないくらいだ。

きっと素地はあったんだろうな。
だってあのボスが一目惚れしたんだもん、藍本さんは何か持っている。

そんなふたりに仕えるオレは。
……なんにも持ってない。

凡人?
いや凡人ですらない。

だからまともなカノジョすらできない。

いつもワンナイトラブ。
ほんとはちゃんと付き合いたいって思うけど、長続きしないんだ。
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