【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔

*―*―*

が、翌日。金曜日。


「唐澤、すまないが紬と同行してあいさつだけでもしてもらえないか?」
「四つ葉物産のパーティでございますか?」
「ああ。どうしても出席しなくてはいけない会合ができた。四つ葉物産のほうには俺から直接連絡しておく。お詫びに料亭に招きたいんだが選定を頼む」
「はい、かしこまりました!」

……ん?
ボスの口角がわずかに上がったような。

笑った?


そのときは理由なんてさっぱり分からなかったのだが、翌日のパーティーで知ることになる。

ボスの悪巧みを。



*―*―*

ボスのクルマを借りて藍本さんとパーティー会場へと向かう。藍本さんはイージーオーダーのドレスに身を包み、首元にはアクアマリンのネックレスをつけている。

左の薬指にはモチロン、エンゲージリング。
ほんの少し青みがかっていて、パステルレモンの布地にマッチしていた。

髪はハーフアップ、武田ちゃんにセットしてもらったらしい。共布のリボンで作った花の髪飾りが斜め横に付いていて、清楚ながらもかわいらしさを感じる。
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