【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
咲希さんが、いた。

白に近い水色のドレス。広すぎないスクエアカットが彼女の清楚さをうまく表現している。
下品になりがちなんだけど、着る人の色が出るんだよなあ。

ああ、カワいい。
ああ、きれいだ。

久々の咲希さんにオレの妄想が暴走する。白い首筋に手を当てて、デコルテから手を差し入れて、咲希さんの肌に膨らみの……。

……食べてしまいたい。

鼻がムズムズする。ヤバイ、鼻血が出てしまいそうだ。

ここは冷静になろう。深呼吸、深呼吸。

咲希さんのことはほしいけど。
その前に、怒らせてオレ、絶望的だし。

咲希さんの隣には父親であるブライアントホテルオーナーの二階堂氏もいるし。

深呼吸がため息に変わる。

壇上を向いていない人間を不思議に感じたのか、二階堂氏がこっちを見た。そして右手を控えめに挙げてオレにあいさつしてくれた。
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