【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
がっくりとうなだれる。
四つ葉物産社長のあいさつが終わり、背の高いシャンパングラスが乗ったトレイ持つスタッフが会場内を巡る。それぞれに持ち、乾杯の音頭が取られた。
「乾杯!」
高らかに上がる掛け声。
隣にいた藍本さんと乾杯し、近くにいた知らない淑女ともグラスを合わせた。
オレは車の運転があるから烏龍茶。咲希さんをちらりと見ると彼女も同じグラスを手にしていた。
少し幸せ気分だ。だって咲希さんと同じものを飲んでいるのだから。こんな小さなことで喜んでるなんてなんか惨めだけど、それでもオレは嬉しかった。
取引先に藍本さんを紹介したり、ボスの知り合いのマダムに料理を取り分けたり、いそきそとしていると、肩を叩かれた。
「唐澤くん、忙しそうだね」
「に、二階堂さま! ご挨拶に伺わず申し訳ございません!!」
「いや構わんよ。それよりも今日よろしく頼むよ」
「今日、と申しますと?」
オレの背中がぞくりとした。あれ、今日、なにかあったっけ。必死に思い出そうとするけど思い当たるものは何もない。
四つ葉物産社長のあいさつが終わり、背の高いシャンパングラスが乗ったトレイ持つスタッフが会場内を巡る。それぞれに持ち、乾杯の音頭が取られた。
「乾杯!」
高らかに上がる掛け声。
隣にいた藍本さんと乾杯し、近くにいた知らない淑女ともグラスを合わせた。
オレは車の運転があるから烏龍茶。咲希さんをちらりと見ると彼女も同じグラスを手にしていた。
少し幸せ気分だ。だって咲希さんと同じものを飲んでいるのだから。こんな小さなことで喜んでるなんてなんか惨めだけど、それでもオレは嬉しかった。
取引先に藍本さんを紹介したり、ボスの知り合いのマダムに料理を取り分けたり、いそきそとしていると、肩を叩かれた。
「唐澤くん、忙しそうだね」
「に、二階堂さま! ご挨拶に伺わず申し訳ございません!!」
「いや構わんよ。それよりも今日よろしく頼むよ」
「今日、と申しますと?」
オレの背中がぞくりとした。あれ、今日、なにかあったっけ。必死に思い出そうとするけど思い当たるものは何もない。