【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
私たちの視線に気付いたのか、彼女をもこちらを見た。無視するわけにもいかないのか、雅さんは私の背中を押して彼女のほうへと歩く。
私たちが近づくに比例して彼女の頬が赤みを増す。そりゃあ、雅さんほどのひとが近づけば誰でもドキドキするだろうけれど。
ひょっとして……?
ああ、真っ赤になった。
雅さんと彼女がこんばんはと挨拶を交わしたあと、彼女の視線は当然、私へと向けられた。
「三國さん、そちらの方は」
「紹介します、藍本紬さん。私の婚約者です」
「え……」
潤んだ彼女の瞳が見開かれた。それに気付いてないのか雅さんは微笑みながら今度は私に彼女を紹介する。
「紬さん、こちらの女性はブライアントホテルオーナー、二階堂氏のご長女の咲希さんだ」
「は……はじめまして。藍本紬と申します」
「はじめまして。二階堂咲希です」
ブライアントホテルオーナーの娘?
前回の再開発で誘致したホテルのオーナー?
そして今回も誘致予定のホテルだ。この縁談を断れば、誘致に支障が出ることも考えられるってこと?
私の膝はわなわなと震えだした。会社の存在に関わる一大事だ。
頭の中でパニックを起こしていると、今度は恰幅のいい年配の男性が現れた。咲希さんがお父様と呼んだので、そのひとがブライアントホテルのオーナーだというのとは理解した。
「おお、雅くん、ご機嫌いかがかね」
「二階堂さん、こんばんは。先日はお時間をいただき、ありがとうございました」
「今回の再開発もうちにとってはありがたい話だ。下のものにはよく伝えておくよ」
「ありがとうございます」
私たちが近づくに比例して彼女の頬が赤みを増す。そりゃあ、雅さんほどのひとが近づけば誰でもドキドキするだろうけれど。
ひょっとして……?
ああ、真っ赤になった。
雅さんと彼女がこんばんはと挨拶を交わしたあと、彼女の視線は当然、私へと向けられた。
「三國さん、そちらの方は」
「紹介します、藍本紬さん。私の婚約者です」
「え……」
潤んだ彼女の瞳が見開かれた。それに気付いてないのか雅さんは微笑みながら今度は私に彼女を紹介する。
「紬さん、こちらの女性はブライアントホテルオーナー、二階堂氏のご長女の咲希さんだ」
「は……はじめまして。藍本紬と申します」
「はじめまして。二階堂咲希です」
ブライアントホテルオーナーの娘?
前回の再開発で誘致したホテルのオーナー?
そして今回も誘致予定のホテルだ。この縁談を断れば、誘致に支障が出ることも考えられるってこと?
私の膝はわなわなと震えだした。会社の存在に関わる一大事だ。
頭の中でパニックを起こしていると、今度は恰幅のいい年配の男性が現れた。咲希さんがお父様と呼んだので、そのひとがブライアントホテルのオーナーだというのとは理解した。
「おお、雅くん、ご機嫌いかがかね」
「二階堂さん、こんばんは。先日はお時間をいただき、ありがとうございました」
「今回の再開発もうちにとってはありがたい話だ。下のものにはよく伝えておくよ」
「ありがとうございます」