【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔

添い寝ははずかしかったので割愛したけど。


「泣きたいなら我慢しなくていいって、なかなか言えるものじゃないと思うんですよね。男のひとって女の涙はめんどくさいっていうじゃないですか。優しくていいなあ」
「そう？　やらしいの間違いでしょ。酔った女をホテルに連れ込むなんて」
「そうかもしれませんけど。他の社員が聞いたらうらやましがりますよ。社内抱かれたい男No.１ですよ。なんなら私が代わりたいくらい」
「それなら代わってほしい」
「え、ホントですか？」
「ホント」
「雅副社長のキスって、どんな感じだろう……はぁ」


目の前の武田さんはスプーンを握りしめたまま目をとろんとさせた。視点は定まらず宙を浮き、頬を上気させて。

武田さん、雅さんとのキスを想像しているの？
顎をつまんでキス、とか？
頬を大きな手で包まれてキス、とか？

それともネックレスをひっかけられて逃げられなくしたキス、とか？