【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
彼女に促され、奥のテーブルに座り、私はドレスのデザインを相談した。教会式なら白ドレスは古典的なデザインでベールを長めにして、お色直しのカラードレスはシックに赤のマーメイドはどうかと提案された。赤のマーメイドなんてそんな大人っぽいデザインが似合う自信がないというと、デザイナーさんは似たようなデザインのドレスを出してきてくれた。試着してみないか、と。
鏡に映る自分が自分じゃないみたいだった。
「これは……とてもお似合いです!! 雅副社長がご覧になったら鼻血モノです!!」
と、唐澤さんは訳の分からないコメントを叫ぶ。でもハイなのは私も同じだ。
「こ、これにしますっ!」
私は唐澤さんが乗り移ったようにハイテンションで返事をしてしまったくらい。さすがの唐澤さんもデザイナーさんと笑っていた。
後日、出来上がったデザイン画を送るという約束をもらい、私と唐澤さんはそこをあとにした。私は夢心地だった。
「雅さんに見てもらいたかったです」
「そうですね。でも今日もいろいろと調整がこざいまして」
「再開発の?」
「はい」
ハンドルを握る唐澤さんが珍しく低い声で呟いた。この話し方は普通の人の普通の話し方だか、唐澤さんのいつものテンションからすると、何かトラブルだろうか。
「なにかトラブルでも?」
「いえ。トラブルといえばトラブルですが、想定内ですので」
「想定内? 想定内って」
「それが……。まあ誘致のためですので」
鏡に映る自分が自分じゃないみたいだった。
「これは……とてもお似合いです!! 雅副社長がご覧になったら鼻血モノです!!」
と、唐澤さんは訳の分からないコメントを叫ぶ。でもハイなのは私も同じだ。
「こ、これにしますっ!」
私は唐澤さんが乗り移ったようにハイテンションで返事をしてしまったくらい。さすがの唐澤さんもデザイナーさんと笑っていた。
後日、出来上がったデザイン画を送るという約束をもらい、私と唐澤さんはそこをあとにした。私は夢心地だった。
「雅さんに見てもらいたかったです」
「そうですね。でも今日もいろいろと調整がこざいまして」
「再開発の?」
「はい」
ハンドルを握る唐澤さんが珍しく低い声で呟いた。この話し方は普通の人の普通の話し方だか、唐澤さんのいつものテンションからすると、何かトラブルだろうか。
「なにかトラブルでも?」
「いえ。トラブルといえばトラブルですが、想定内ですので」
「想定内? 想定内って」
「それが……。まあ誘致のためですので」