【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
週明け、月曜日。
出勤するとエントランスはざわついていた。ロータリーには専務や部長クラスの人間が立っていて、誰かを出迎えるようだった。ロビーもどことなくピリリとした空気が流れている。
インカムを装着した社員もちらほらいた。よほどの賓客だろう。
雅さんの姿はなかったけれど、バタバタと走り回る唐澤さんも見かけた。インカム越しに誰かと話をしている。いつになく真剣な眼差しだ。
雅さんのことを聞きたいけれどそんな雰囲気ではない。
声をかけることもはばかられ、私はエレベーターでオフィスにむかった。
*―*―*
午後。会議から帰ってきた部長たちが賑やかな様子でオフィスにもどってきた。
うちの部長が手のひらをパンパンと叩いた。
「みんな、聞いてくれ! 駅前再開発プロジェクトだが」
座っていた社員たちは皆、振り返ったり立ち上がったりした。
「白紙になった商業施設予定地には大規模マンションを建てることが決まった。それから併設のホテルだが、予定されていたセカンドラインのホワイティアスプリングスではなく、本家ブライアントホテルに格上げになった」
出勤するとエントランスはざわついていた。ロータリーには専務や部長クラスの人間が立っていて、誰かを出迎えるようだった。ロビーもどことなくピリリとした空気が流れている。
インカムを装着した社員もちらほらいた。よほどの賓客だろう。
雅さんの姿はなかったけれど、バタバタと走り回る唐澤さんも見かけた。インカム越しに誰かと話をしている。いつになく真剣な眼差しだ。
雅さんのことを聞きたいけれどそんな雰囲気ではない。
声をかけることもはばかられ、私はエレベーターでオフィスにむかった。
*―*―*
午後。会議から帰ってきた部長たちが賑やかな様子でオフィスにもどってきた。
うちの部長が手のひらをパンパンと叩いた。
「みんな、聞いてくれ! 駅前再開発プロジェクトだが」
座っていた社員たちは皆、振り返ったり立ち上がったりした。
「白紙になった商業施設予定地には大規模マンションを建てることが決まった。それから併設のホテルだが、予定されていたセカンドラインのホワイティアスプリングスではなく、本家ブライアントホテルに格上げになった」