【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
足音はすぐ後ろで止まった。
直後、後頭部になにかが触れた。


「ひ、ひぃーっ!☆§●◇※▽■〇×?!」


つつーっ、とそれは下に向かい、ネックレスのチェーンに到達すると、下からチェーンをすくい上げた。

わずかに引っ張られ、トップがずり上がる。
この触れ方は。

そしてこの香り……イランイランにスモーキーな匂い。
振り返らずともわかる。


「雅……さん……ですか?」


背後にいる人間は答えなかった。片方の手でネックレスを引き上げ、もう片方の手で私の髪を梳く。露わになった首筋に空気が触れてひやりとした。

そこに温かい吐息がかけられた。


「や……」


ちゅ。
触れたのは多分、唇。なぞるように肌をはむ。場所を変えてまたキスをし、唇ではむ。


「雅さ……ん……」


雅さんに違いない。

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