チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
前橋は、僕が住んでいた東京よりも規模は小さいが、それでも「都会」だと思った。
中之条が「町」なら、前橋は「市」なんだから当然のことと言える。
だが逆に、この都会の方が、僕にとっては好都合だと思った。
人口が多い分、人ごみに紛れるように生きることができる。言い換えれば誰も僕のことを干渉しないということだ。
それに前橋は中之条より都市としての規模が大きい分、仕事が見つけやすいはず。
何よりここには僕や「りげんさん」のことを知ってる人がいないはずだから、新たな僕として新しい出発を図るには、こういう場所の方が相応しいじゃないか。

< 102 / 163 >

この作品をシェア

pagetop