チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
以来、僕は、ドラッグストアで買った安い黒縁の老眼鏡を、いつも携帯している。
ズボンのポケットが定位置だ。

そして、時子さんが学校休みや半日のときには、一緒に図書館に行って勉強するようになった。
家にいるときもそうだが、時子さんが分からないというところは、僕が分かれば教えてあげた。
こういうとき、医者で良かったと思う。ていうか、医者だったことがまさかこんな形で役に立つとは思わなかった。
図書館でデートするのも久しぶりだ。もっとも、時子さんは僕と「デート」してるなんて、全然思ってないだろうけど。

とにかく、いい年をした二人(時子さんはまだまだ若いけど!)が、図書館で勉強してるなんて、何とも微笑ましい光景じゃないか。って、時子さんはそんな風にも全然思ってないだろうな・・・。
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