チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
給料をもらったら買おうと決めていたものが一つだけあった。それはスマホだ。
「りげんさん」は本当にスマホを持ってなかったようだ。ホテルのおばちゃんもそんなこと言ってたし、「スマホ?持ってなかったみたいよ。あの人は、ああいう“機械”より、お酒やタバコを買うことにお金を使うタイプだったから」と、時子さんも言ってたしなぁ。
「りげんさん」って本当は機械オンチだったのかもしれない。
時子さんに買ってもいいか聞いてみると、「あなたが自分で稼いだお金なんだから、あなたの好きなように使いなさいよ」と言われてしまった。
「それはダメだよ、時子さん。これは僕たち――つまり時子さんと僕、二人――の金であって、僕だけの金じゃない。それにスマホは安い品じゃないんだよ?少なくとも大根1本買うくらいなら、僕だって時子さんに聞かずに買うけど。それも特売なら絶対」と僕が言い張ると、時子さんはクスッと笑った。
「あなた、例えに生活感がにじみ出てる」
「うん。まぁ・・そうだね」
僕は武骨な手で坊主頭をガシガシかきながら、ハハッと笑った。
「りげんさん」は本当にスマホを持ってなかったようだ。ホテルのおばちゃんもそんなこと言ってたし、「スマホ?持ってなかったみたいよ。あの人は、ああいう“機械”より、お酒やタバコを買うことにお金を使うタイプだったから」と、時子さんも言ってたしなぁ。
「りげんさん」って本当は機械オンチだったのかもしれない。
時子さんに買ってもいいか聞いてみると、「あなたが自分で稼いだお金なんだから、あなたの好きなように使いなさいよ」と言われてしまった。
「それはダメだよ、時子さん。これは僕たち――つまり時子さんと僕、二人――の金であって、僕だけの金じゃない。それにスマホは安い品じゃないんだよ?少なくとも大根1本買うくらいなら、僕だって時子さんに聞かずに買うけど。それも特売なら絶対」と僕が言い張ると、時子さんはクスッと笑った。
「あなた、例えに生活感がにじみ出てる」
「うん。まぁ・・そうだね」
僕は武骨な手で坊主頭をガシガシかきながら、ハハッと笑った。