チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
僕の尖ってしまった乳首にうっかり指を滑らせてしまった時子さんは、自分がしていることに気づいたのか。ハタと動きを止めて、また僕に背を向けた。
これは・・・ラッキーと言うべきなのか?それとも幸いだったと言うべきなのか・・・?
いや。助かった・・・そうだな。これが今の状況に一番ピッタリな言葉だろう。

「ね、ねえ時子さん。お金、足りてる?正直に答えて」
「足りてるわよ。だからかけもちなんてしなくていい。それより、まさかあなたがこんなに早く仕事を見つけるとは思ってなかったけど・・・」
「けど?」
「・・・あなたは、あの人じゃないから・・・」と、僕にとってはとても嬉しいことを呟いた時子さんは、何かを思い出したのか、突然「あ!」と叫ぶと、また僕の方に向きを変えてくれた。

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