チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
「私はあの人と別れたいと思ってた。嫌いだったの。それに浮気をしてもいいと言って、そのためのお金をあげてたのは私の方なのよ。忘れたの?」
「いや、忘れてないよ!でも・・・」
「でも、何よ」
「いや!やっぱり言わない方がいいこともあるから・・・時子さんが嫌な想いをすると思うし」
「そんなの聞かなきゃ分からないでしょ。もったいぶらずに言いなさいよ!」
「分かった分かった!えっと・・・時子さんに言う前に、これは僕がふと思ったことだからね。それだけのことだから・・・。その、さっちゃんって、時子さんに似てると思ったんだ。顔立ちが。でもホント、パッと見だけって感じで!・・・だから、もしかしたら“りげんさん”は、時子さんに似た面影の人をわざと・・じゃない、わざわざ選んでいたのかもしれないなと・・・ごめん」

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