チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
ラブホテル(やっぱりそうだった)を出た僕は、あたりをキョロキョロと見渡した。

・・・ここはどこだ。
少なくとも、僕の知らない、僕は一度も来たことがない場所である、ということはよく分かった。
そして、ここは日本だということも。

さてどうする、自分。
「りげんさん」は、スマホをはじめとする通信手段を持ってない。
これから「僕」が帰ろうとしている家すら分からない。困ったな・・。
僕は上を向いてうーんと唸りながら、「空は暗い。ということは今は夜なのか」と、ぼんやり考えた。
そして、ラブホテルに引き返した僕は、受付にいるおばさんに「あのぅ」と声をかけた。

「なんだい?岡崎さん」
「あ、あなたは・・僕のことを知ってるんですか!」
「何言ってんのよ。当然じゃないの。あんたはここの“常連さん”でしょうが」
「あ・・ぁ・・そうでした、っけ」

「常連」って一体何だよ・・・。
ここで「りげんさん」の華々しい性生活が垣間見えた。

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