チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
僕がこの、幸運な「アフターサービス」にありつけたのは、「りげんさん」の華々しい性生活のおかげなのか。
いや違う。
ホテル「ベルサイユ」の常連だからか。
それも違う・・ようで、当たっているかもしれない。

というのも、この区域にあるラブホテルは、「ベルサイユ」ただ一軒だけなのだということを、乗ったタクシーの運転手さんから聞いたからだ。
そして、この運転手さんは、少なくとも僕より「りげんさん」のことを知っているのも、当然のことかもしれない。

後ろに座っている僕を、時折チラチラ見る運転手さんの目つきは、気の毒がっているようにも見えるし、どこかさげずんでいるような、それとも憎しみに満ちているような感じにも見える。

まぁ「りげんさん」はラブホの常連客らしいから、運転手さんの気持ちは分からなくもないが・・・「りげんさん」は一体、どんなワルなんだろうと思うと、一瞬気が重くなってしまった。

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