チェンジ！ ～僕に恋して君を愛する～

自分の戸籍を発行申請するのに、厳密に言えば自分のではないからか。
なんだか役場の人たちを騙しているような気がして、少しばかりドキドキしてしまった。
でも、役場の人は当然僕が「りげんさん」だと思ってるし、印鑑や運転免許証だって一応「本物」だから、僕が本人じゃないと疑うことなく、「りげんさん」の戸籍謄本を発行してくれた。

僕は気を落ち着けながら、近くの椅子に腰かけると、早速「りげんさん」の戸籍謄本に目を通し始めた。

どれどれ・・氏名は「岡崎理元」。これは運転免許証を見て知ってた。以前の僕と、漢字まで同姓同名だ。
生年月日は・・昭和４９年９月４日!?
何てことだ。生まれた年は僕とは違うけど、誕生日は同じじゃないか！
「りげんさん」が僕の想いを聴いたのは、偶然だけじゃなくて、ある程度の共通点があったからかもしれないな・・。
ところで「りげんさん」は、昭和４９年に生まれたんだな？僕は昭和６３年生まれだから、１４歳違う。てことは、「りげんさん」の方が、１４歳年上で・・・。