チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
・・・仕事2つかけもちとか。
僕は・・「りげんさん」はなんて、甲斐性無しな旦那なんだ!
全く。自分で自分が情けないよ。

またしても自己嫌悪に陥った僕は、時子さんからもらったコンビニ弁当を温め直すこともせず、ただ黙々と食べ始めた。
時子さんはなぜか、僕の向かいに座っている。
「一人で食べるのは寂しいでしょう」という思いやりからだと信じたい・・・。

静かな空間の中、不意に「ねえ」と僕を呼ぶ時子さんの声が響いた。

「はい?」
「あんた、一体誰なの」
「え?僕?は・・岡崎理元です、が?」
「嘘。あんたは私の夫の理元にそっくりだけど、理元じゃない」
「えっ!?」

少なくとも、外見上は、時子さんの旦那だった「りげんさん」そのままのはずなのに。
一体どうして・・いや、なんでいきなりそんな問いかけをしてきたんだ?時子さんは!

僕の心臓はドキドキと早鐘を打ち始めた。
もう食事どころじゃない!

「あぁあのー、時子さん?一体どうしてそんなこと言う・・」
「理元は左利きなのよ」
「・・・え」

そして僕は、右利きだった・・・。

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