チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
ひ弱で軟弱、そして貧弱。お金には困ってなかったけど・・とにかく「弱(い)」という言葉がピッタリな外見だった僕(しかし至って健康体だった)は、父が院長を務めている総合病院で、内科医として勤務していた。
食べても太らない体、と言えば、大半の女性は羨ましいと思うだろう。
だけど僕の場合、いくら筋トレや運動に励んでも、筋肉がつきにくいタイプだったから、「ただの細い体」で、30という年齢の割に、少年のときに成長が止まったような、そんな感じの外見だった。
内勤だったから肌だって日焼けなんてしてなかったし、そんなに毛深くもなかったし。一物だって・・・。

僕は、自分で自分を嘆くように、顔を左右にふりながら、ハァとため息をついた。

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