幼なじみが好きでしょうがない
楽しくなくもなかった。
【芽生Side】
「芽生ーーーー!!!こっちきてみんなで泳ご!」
と、りりが海辺から叫んでる。
いいけど…私泳げない……。
私たちは、2人の元へ向かった。
「ほら、芽生!パーカー脱ぎな!」
「えっ…あっ、ああ。」
パサっと、パーカーを脱いで、海へ走って行った。
「大雅、あれ、可愛いな。」
「は?死ねよ。お前。喋んな。」
爽太くんと、大雅がそんな会話してたなんて知らずに。
______ ザブーーーーン
な、波強い!!!
強いっていうのかな?わかんない。
こ、怖いーーーー!!!!
咄嗟に、誰かの腕につかまった。
「あ?あ、あぁ、お前か。」
あ、大雅か。
危なかった。知らない人だったら大変だよね。
ザブーーーーンと
またまた、大きな波が、来た。
大雅の腕と肩にしがみついた。
こ、怖すぎて、なにも考えらんなくなった。
足、つかないし。
隣のカップルは、ひゃーー!とか言って、楽しんでるし。
なんでそんな楽しそうなのよ!!!
「そういえばお前、カナヅチだったよなぁ?」
「う、うるさ…ひゃっ………!」
な、波…!む、無理!!!
……って、私…………
いつのまにか、私は、大雅の体に抱きついていた。
「ご、ごめっ……えっ」
離れようとしたら前よりももっと、ぎゅっと抱きしめられた。
「怖いんだろ。いいよ。支えてやる。」
なんで、そんな………………
優しいの…?