幼なじみが好きでしょうがない
そして、花火大会当日。
お母さんに着付けと、髪のセットをしてもらった。
「芽生はやっぱり可愛いな~」
と、お父さんに言われた。
「親バカみたいだからやめてよっ」
出る前に、大雅と出会った。
なんか、恥ずかし。
「誰と?」
「へ?」
「誰と行くんだよ。」
「りりとだよ?」
「あいつは」
あいつ?
って……
あっ
「塾らしい……」
「ほんとかよ。」
「わかんないよっ」
「つーか、あいつらもまだ仲直りしてねえのかよ。」
「そーみたい。」
そして、玄関で下駄を履いて
「じゃあ、行ってきますっ」
「行ってらっしゃ~い」
出ると、すぐにりりがいた。
「うわぁ、芽生可愛い~……無理ーー!」
「?……りりの方が可愛いに決まってるじゃんっ」
「ばかね~」
「?」
なんか、よくわからないことを言われたけど、そのまま、屋台やら、なんやらある所へと向かった。
「すっごい人だね。」
「うん……」
二人でつばを飲み込んだ。
知ってたけどさあ……ははは。
「ねえ、りんご飴ある!」
りりはね、りんご飴と……
「イカ焼きも!」
ほら。
まったく逆の感じ。
りりらしいよね。
すると、その時。
「莉々華っ」
「そ、爽くん!?」
と、急に爽太くんが走ってきてりりを抱きしめた。
「ごめんな、……ほんと色々ごめん。」
「こんなに汗かいて……走って来てくれたの?」
「あ、まぁ……」
「ありがとう、爽くん」
良かった良かった。
「芽生…………」
「あ、いいよいいよ!あたし適当に回るし!」
邪魔者だしね。はは。
「ほんとごめんね……今度埋め合わせするから…。」
「大丈夫だってば!ほら、行きな!」
「ありがとう。」
「ありがとね、芽生ちゃん。」
そう言って、二人は、手を繋いで歩いていった。
ほんとお似合いだなあ。
それにしても、女が浴衣で1人とか虚しすぎ。
あーーーー、帰ろうかな。
とか、考えてたその瞬間。
「えっ……」
柊真………………?
女の子といる……?