幼なじみが好きでしょうがない
家に帰っても、私の不安は消えなかった。
なんでかわからないけど親がいなくて
リビングのテーブルの上に
『お母さんとお父さんも花火大会に行ってきますっ♡』
「「 …… 」」
見た瞬間、私の涙も引っ込んでしまって、二人の間で沈黙が流れた。
「仲良すぎかよ。」
「そ…だね……。」
恥ずかし。
それでも、私はさっきの光景が目から離れなくて。
携帯を見つめて
メールしようか、やめとこうか。
聞いてみようか、やめとこうか。
そんなことばかり、考えてしまう。
「メールすればいいじゃん。」
「…へ……?」
「気になってんだろ?聞けばいいだろ?」
「でもっ……怖いよ…」
「……ほんと弱虫だな。そうやって、いつもうじうじうじうじして。」
分かってるよ……。
「そんなの分かってる!!!」
大雅に当たってしまった。
そのまま、リビングを出て、自分の部屋に行った。
ドアを思い切り、バタンッと閉めて、布団へ潜った。
ホントはわかってる。
大雅か言ってることは正しい。
私は、携帯をとって、メールを打ち始めた。
『 夜遅くにごめんなさい
今日、花火大会に来てたの?
女の子と一緒にいるとこ見ちゃって……。
芽生。』
送信するまでが長かった。