幼なじみが好きでしょうがない



その日の放課後。

またまたバスケ部の部活がないらしく
りりが、爽太くんと一緒に帰ると言って
2年生の教室へと向かった。


すると、教室には爽太くんしかいなかった。

あれっ…………。


「あ、大雅…………先帰るって…」

「あっ…そうなんだね…………。」


私、完全に避けられてるよね。
嫌われたよね。


「帰ろっか…。」

「う、うん…………。」


私が、落ち込んでしまい
りりと爽太くんも少し、暗くなってしまった。


靴箱に行き、靴を履いて、校門へと向かった。



校門の近くに二人の男女がいた。


えっ………………あれって…



大雅………………。



でも……




マリア……じゃ………………ない…。

なんで……マリアと付き合ってるんじゃないの……?


どうして、清水さんと一緒にいるの……?


二人は、笑いながら歩いてる。

なんなの…………。



「ふぅっ……。うぅ………………っ。」

私は、涙が止まらなかった。


りりは、私を抱きしめてくれた。


「爽くん、芽生送っていくから、今日は先帰ってくれる…………?」

「うん、大丈夫。」


そう言って、爽太くんは私たちに手を振って去っていった。

「り…りっ…………。ごめっ……ごめんっ………。」

「芽生。謝らないで…。大丈夫だから。」


そう言って、涙が止まらない私を、抱きしめ続けてくれた。



「大雅さ…………最後の夜、関係ねえだろ。って言ったの。」

「うん…………」

「関わらないほうがいいのかなっ…………?」


私は、大雅がすき。

何があっても、何をされても好きなんだと思う。


どうしても、大雅を忘れられない。



大雅に会いたい。

「りり…………私…柊真と別れようと思う……。」

「うん………私は、芽生の気持ちを尊重するよ。」


ありがとう。りり。


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