幼なじみが好きでしょうがない
「莉々華!」
と、教室の外から、りりを呼ぶ声が聞こえた。
「へっ、誰あのイケメンっ。」
「てゆうか、莉々華って……本田さん?」
「本田さんも可愛いからね~」
と、またザワザワしていた。
りりは、可愛い。
そして、莉々華と呼ぶ男の人は
「爽君っ。」
そう、りりの彼氏の石田爽太( いしだ そうた )くん。
中学の頃、りりは、バスケ部のマネージャーをしていて、二人はそこで出会った。
バスケ部には、大雅もいて……私達は4人ですごく仲良かったんだ。
中学の頃からずっと付き合ってて、もう二年近くになる。
すごく仲良しで、私が羨ましいと思うくらい……。
爽太くんは、イケメンで、バスケも出来るし、面倒見もいいし、話してると楽しいし、りりのことすごい好きって伝わってくる。
「今日さ、部活ないから一緒に帰ろうよ。」
「えっ、いいよっ。嬉しいっ。」
と、イチャイチャしてやがる。
と、爽太くんの隣に目を向けると
大雅……がいた。
大雅もこっち見てる……?
でも、私はすぐ目をそらしてしまった。
ばかだなあ。私。
「芽生ちゃんも、大雅も、4人で帰ろ?」
い、いや。
二人の方が……いいんじゃ……
「別にいいし、お前ら2人で帰れよ。」
と、先に大雅が言った。
「えっ、いいのか?じゃあ、お前芽生ちゃんと帰ってやれよー?」
えっ。
でも、大雅はうん、なんていわないはず……
「はぁ、わかってるよ、」
えっ?ほんとに……?