幼なじみが好きでしょうがない
今言わなきゃ。
それから、またさらに一週間が経った。
大雅のあの言葉が頭から離れなかった。
もう、私は、戻れないの……幼馴染にすら……なれないの?
「そんなくらい顔しないのっ」
そう言って、背中をバシンと叩かれた。
「りり…………」
「今日は、球技大会だよ?楽しもうよ。」
そう。今日は球技大会。
私たちは、バスケに出る。
私は、中学の頃バスケしてたからね。
りりは、男バスのマネージャー。
そこで、爽太くんと出会って…………って前にも話したよね。
りりは、ミニバスの頃から、私と一緒にバスケをやってたんだけど、中学に入ってからは、女バスには入らず、男バスのマネージャーになった。
実は、その頃から、爽太くんのこと気になってたりしてね。
「もうすぐ、始まるから行かなきゃっ」
「うん……」
相手のクラスは、なんとマリアのクラスだった。
最悪…………。
「芽生ちゃん……よろしくね?」
「う、うん。」
------ピーーーーッ。
試合開始のブザーが体育館へと鳴り響き、私たちのコートはドンドンと走り回る音が聞こえる。
最初は、私たちのボールから。
まずは、りりにパスをした。
すると、りりは、すぐに、スッと、スリーポイントラインから、シュートを打った。
えっ、早くない……?
でも…………
ボールは鮮やかな起動を描いて、ゴールへ一直線。
------シュパッ。
いい音を出して、入った。
「よっしゃっ!」
そう言って、二人でハイタッチをした。
やっぱ、りりはすごいよ…………。