幼なじみが好きでしょうがない
それから、私たち二人の活躍によって、どんどん点差を広げていった。
うわあ、こんなに汗かいたの久しぶりだ。
バスケも楽しい。
ベンチへと戻ると、クラスメイトが
「芽生ちゃんも、莉々華ちゃんもすごすぎ!」
「めっちゃかっこいいよ~!」
などと、色々言って褒めてくれた。
そんなこと言われると、調子に乗っちゃうのが私たち。
二人で顔を見合わせて
「でへへ~」と笑った。
反対側のベンチを見ると、マリアがすごい顔でこちらを睨んでいる。
最後のクォーターが始まった直後。
「芽生ちゃ~ん……ちょっと、腹立つ。」
笑顔だった、マリアが急に真顔になり
ドンッと思い切り私にぶつかってきた。
「きゃっ……!」
手を付き損ねて、指を思い切り、突き指した。
「あっ、ごめ~んっ!」
そう言って、マリアは笑ってる。
最低。
「芽生ちゃん、大丈夫?」
「芽生?」
クラスメイト、りりが声をかけてくれる。
多分、全然大丈夫ではあるんだけど、この試合はもう……。
でも、このままやられっぱなしなんて……!
「芽生……保健室行ってきな。」
「えっ……でもっ!」
「大丈夫。必ず勝つから。」
りりは、そう言って、ニヒッと笑った。
「ありがとう。りり。」
私は、保健室に行った。