幼なじみが好きでしょうがない
「大雅は…………?」
「二階で、残りの荷物をまとめてる。」
私は、すぐに大雅の部屋へ向かった。
ガチャっとドアを開けると、
カバンに、クローゼットの服を詰めてる大雅がいた。
私が来たことに驚いたのか、一瞬動きを止めて、私の方を見た。
「大雅…………ほんとにアメリカに行っちゃうの…………?」
「あぁ。」
そんな………………。
私は、咄嗟に大雅の腕を掴んだ。
「……ゃ。」
「?」
「……嫌。」
私がそういうと、大雅は驚いたように目を見開いた。
驚いたかと思えば、すぐに元の顔に戻り、私の手をとって、自分の腕から離した。
「ありがとな。」
嘘っぽい笑い方をして、そう言った。
私は、大雅に抱きついた。
「ねぇ…………嫌。…ねぇ……大雅……………………お願い。…………行かないで。」
涙混じりのか細い声は、大雅の耳に届いたのか分からなかった。
「芽生……」
私の想いは、止まらなくなって
「離れるなんて…………無理…だよぉ…………ねぇ、っ……。大雅ぁ、お願い……。行かないで…………。」
大雅がどんな顔をしてたか、私にはわからなかった。