幼なじみが好きでしょうがない
大雅は、私の身体を離して
「俺も……ホントは行きたくない。」
顔を歪めてそう言った。
「え…………」
そうして、私の手を引っ張って、部屋の外へ出て、階段を降りた。
手を繋いだまま、リビングのドアを開けた。
「おぉ、大雅……準備は出来た…か…………?」
「俺、ここに残りたい。」
大雅……………………。
「俺は、芽生のことが幼稚園の頃から好きだった。……でも、素直になれなくて、言えなかった。」
そんな………………。
「でも………………もう、我慢はしない。…………………………芽生と離れたくない…。」
大雅……………………。
引っ込んだはずの涙が再び溢れた。
「お願いします……!………………おじさん、おばさん、ここにもう一度住まわせてもらえませんか…………?」
「それと、父さん。…………俺は、アメリカには行きたくない……。」
「お願いします……!!!!」
大雅の必死な姿を見て、私も…………
「私も、大雅と…離れたくっ…ないの…………っ。」
涙が止まらなくて、途切れ途切れだったけど、私の言いたいことはいえた。
「お父さん……お母さん……………………ダメ…かな………………?」
その瞬間。
------パッパカパーーーーン!
と、クラッカーがなった。
へ?
な、なにこれ……?