幼なじみが好きでしょうがない
「な、なにしてんのっ!?」
必死に、訴えてるけど、離してくれそうにない。
「やっぱり、今岡先輩のことが好きか?」
今は、やっぱり……。
「大雅以外を好きになることは考えられない……かも…。」
私が、小さい声でそう言うと、ゆっくり体を離してくれた。
「そう…か。」
と、悲しそうに言った。
「でっ、でも、気持ちは嬉しかった。ありがとうっ。柊真は…やっぱり優しくて、素敵な人だったっ。」
私がそう言うと
「そっか。ありがと。それだけで嬉しいわ。」
と、嬉しそうに笑いながらそう言った。
ふふふ。
こんなことで喜んでくれるんだ……。
大雅とは大違い。
その後、りりと、二人でテントを建てた。
大変だった~。ほんっとに。
もう、一生やりたくない。
すると、バッと、テントのドア的な奴が開いて
「やっほ~!」
と、日向くんと、柊真が私たちのテントに来た。
えっ、男子がこっちに来るのは……
「えっ、来ちゃダメだよっ」
私が言葉にする前に、りりが、そう言った。
うんうんと、頷きながら、日向くんたちの方を見ると
「しーっ」と口のあたりに人差し指をたてて、言った。
「トランプしようよっ」
そう言って、トランプを出した。