幼なじみが好きでしょうがない
入学式が始まる直前。
体育館の前で、クラス順に一年生は並んでいた。
さっきの、マリアのあの怪しそうな笑みが頭から離れない。
どうしよう。気持ち悪くなってきた。
すると、後ろからりりが
「ちょっと芽生、フラフラしてるけど大丈夫?」
りり…………。
でも、今日は入学だから頑張らないと。
「大丈夫だよ、りり。」
---- ????~。
『新入生の入場です。』
あっ。
と、前の人が進んだので、私もそれについて行った。
体育館に入ると、既に、二年生と三年生が座って、入場する私たちを歓迎するように、拍手をしていた。
どこっ。どこにいる?
いつも、探してしまう。
会いたい。
目を合わせたい。
あっ。
見つけた。
大雅もこっちみてる?
大雅……。
でも、すぐに目をそらされた。
席につくと、私の斜め前に座るマリアがこっちを見てる。
マリアの顔を見ると。
中学の頃のトラウマがフラッシュバックした。
あれ。
目の前がぐるぐるする。
あれ……………………。
おかしい…………。
その瞬間。
------ ガタンッ。
「…ぅ。めぅ!めう!!」
りりの声がするけど、ああ。無理だ。