【SS集】1分で読める超短編 ☆ホラーver☆
「……」
マネキンは無表情のまま言葉を発しなかった。
「…お客さん……?」
「足りない」
短くそう言ったマネキンは自身の首を引っこ抜き、頭をカウンターに素早く置いた。
そのまま私に手を伸ばす。
「ぐあぁぁ!!!」
気付けばその固く冷たい腕が腹を貫き、中をまさぐっていた。
グチョと音がして勢いよく引き出された腸が、ピクピクと痙攣している。
彼はそれを自らの首の穴からその空洞に放り入れた。
続けざまに胃を、腎臓を、肝臓を、ブチブチと繋げる血管も神経も千切りながら取り出して自分の中に閉じ込めた。
最後に私の象徴を、激しく脈打つそれを取り出し、カウンターの上で彼はふんっと鼻で笑って他の臓器と同じように適当に中に投げ入れる。
びちゃりと彼の体の中で私の心臓は私の臓器と混ざり合い、彼の一部となった。
マネキンは無表情のまま言葉を発しなかった。
「…お客さん……?」
「足りない」
短くそう言ったマネキンは自身の首を引っこ抜き、頭をカウンターに素早く置いた。
そのまま私に手を伸ばす。
「ぐあぁぁ!!!」
気付けばその固く冷たい腕が腹を貫き、中をまさぐっていた。
グチョと音がして勢いよく引き出された腸が、ピクピクと痙攣している。
彼はそれを自らの首の穴からその空洞に放り入れた。
続けざまに胃を、腎臓を、肝臓を、ブチブチと繋げる血管も神経も千切りながら取り出して自分の中に閉じ込めた。
最後に私の象徴を、激しく脈打つそれを取り出し、カウンターの上で彼はふんっと鼻で笑って他の臓器と同じように適当に中に投げ入れる。
びちゃりと彼の体の中で私の心臓は私の臓器と混ざり合い、彼の一部となった。