君に出会えた奇跡
圭の周りには大量の血が流れていてピクリとも動かない


誰かが救急車!っと言って慌ただしく動いているのを横目に私は必死に圭を呼び続けた
  

それからのことはよく覚えていない


いつの間にか病院にいて圭のご家族と共に手術室の前で手を強く握りしめ圭が無事なのを祈った


どれぐらい経っただろう


手術室の赤いランプが消え医者が表れた


医者はすごく言いにくそな顔で

 
「最善をつくしたのですが…私の力不足です。申し訳ございません」


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