隣の殺人鬼
第1話 異動 鳥越ツヨシ
第1話 異動 鳥越ツヨシ
「お待たせしました鳥越さん。
こちらが鍵になります。」
「ありがとうございます。」
「また何かありましたらご連絡ください。」
「はい。」
不動産会社から出ると、子供のようにスキップをしたくなる気持ちを抑えて新しい“家”に向かった。
俺の名前は鳥越ツヨシ 24歳。
高校を卒業後、大学には行かず就職をした。
就職先は超大手企業 『株式会社 銅収堂』
正直俺の人生はラッキーの連続だった。
人と人との出会い、それがもの凄く恵まれていた。
学生時代は色んな友達に恵まれた。
中には“悪友”と呼べる奴もいる。
部活動を頑張ったり、思春期まっただ中には些細な事で親にも反抗したけど、それでもここまでやって来られた。
高校の時に起きた最大のラッキーは、超大手の『銅収堂』からの求人票がうちの学校に届いたこと。
死に物狂いで努力して、内定を勝ち取った。
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