隣の殺人鬼
平日のこんな時間にも関わらず、駅のタクシー乗り場にはちょうど1台残っていた。
青木さんと俺は相乗りをする。
ルート的に青木さんの家の方が近いので、まずはそこへと向かう。
「鳥越君のアパートは何階建て?」
「2階建てです。
僕は201号室に住んでます。」
「すごい偶然。私も201号室だよ。」
「マジっすか。角部屋だと両隣に気を遣わなくていいからその分、楽ですよね。」
「そうだね・・でももうこんな時間だから、シャワーは明日の朝にしようかな。」
「青木主任が住んでる所ってそんな壁薄いんですか?」
「うーん・・薄い方だと思う。
お隣さんの電話の声とか聞こえるし。」
「へ~。」