隣の殺人鬼
「三上さん、ひょっとしてテレビとかで出てきそうな、
自然に囲まれた別荘とかも持ってるんですか?」
「別荘?さすがにそういうのは持って無いよ。実家は結構大きいけどね。」
うどんが出来上がりそうになったその時だった。
・・・・“ガチャリ”
・・・・・・“カン カン カン”
微かにお隣さんのドアが開く音と階段を移動する音がした。
「202号室の人どっか行ったのかな。」
鳥越君もその音を聞いたようだ。
「結構夜型の人みたいだね。」
「そうだ、この前深夜遅くに会社から帰ってきたら下でバッタリ会って、
めちゃくちゃびびったんですよ~。」
「へ~、喋った?」
「いや、挨拶しても無言でどっか行っちゃいました。」
「相変わらずだな~。」
「一体何してる人なんでしょうね。」
ん~~味が染みてうどんがおいしい!
お隣さんの話をしながらズルズルと麺をすする。