隣の殺人鬼
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「なんだ鳥越君、今日は営業部と打ち上げじゃなかったのか?」
磯村課長がまだ残っている俺を心配して様子を見に来てくれた。
金曜日、週末のこの日はニシダ製作所への商談に関わった営業部の人達や、
営製管理部特別チームの皆さんとの打ち上げがある。
「青木はもう行ったんだろ?」
「はい。19時からなんでまだ大丈夫です。
来週に残したくないのであとメール1通送ったら行きます。」
「ニシダ製作所へのプレゼン、お手柄だったそうだな。」
「たまたま前の部署での経験が活きただけです。」
「眠たそうな顔してるな。
有給も溜まってるだろ?
今度休み取ってゆっくりしてくれよ。」
「はい。ありがとうございます。」
メールを打ち終えると、パソコンの電源を落とした。
「それではお先に失礼します。」
「楽しんでこいよ。」