隣の殺人鬼




あ~~~~・・・緊張した・・・・・。




「とととと鳥越君!!」


社長が出て行ったのを確認すると、横山さんが俺の両肩を掴んで揺さぶる。


「凄い!凄すぎる!」

横山さんは興奮気味だった。


「一体どうしたんですか?」


「田村社長の名刺は、社長が認めた数少ない人にしか渡されないものなんだよ!!

部長職以上の人達も、重役でさえも持っている人は少ないって話なのに!

平社員がそれを渡されるなんて史上初だよ!!前代未聞だ!」



「すげー!見せてくれよ!」
「お前やばいぞ!」
「社長の名刺!!」



横山さんの興奮に連られて、一斉に俺の所に営業部の人達が押し寄せてきた。


その雰囲気は、小学生の時、流行っていたカードゲームのレアカードを引き当てた時と似た感じだった。



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