隣の殺人鬼




「そういえば昇段審査合格しましたよ!」


“みかん”の曲を流しながら車を走らせていると、助手席のユヅキちゃんが嬉しそうにこちらを見てきた。


見てきたけど・・・。

「昇段審査・・?」


「えー!空手の昇段審査があるって前に言ったじゃないですか!」


「え!?ユヅキちゃん空手やってるの?」


「うわぁ・・。忘れてる。」


「ごめんごめん。そんな話したっけ?」


「どうせ他の女の子とたくさんメールしてるから、誰がどれか分からなくなってるんでしょ?」


「そ、そんなことないよ!」


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