隣の殺人鬼
――――――
銅収堂に1枚の辞令が駆け巡ったのは社長との会食後間もなくだった。
鳥越ツヨシ
営製管理部 兼 社長付第5秘書
週に1回程、ニシダ製作所の西田社長と田村社長が面会する時に俺も同席する。
思ったよりもその回数は多くなかったので、今まで通り営製管理部の仕事を続けられた。
給料もそれだけ多く入るし、ニシダ製作所に行く時もほとんど田村社長の後ろに控えて、時折話に参加する程度で良かった。
西田社長は“高卒”の俺に、
“学歴なんてものは関係ない”という話など、たくさん為になる話を熱弁してくれた。