隣の殺人鬼




少しすると、大きな病院に着く。


「すぐ戻ります。」


浅村さんに声を掛けると社長が車を降りる。

俺も後をついていくように車を降りた。







「奥様はもう意識は戻らないんでしょうか。」


「恐らくね。でも妻は今の状態になってしまってから12年も生き続けている。

0.1%でも可能性がある限り、私は妻に寄り添うよ。」



中に入り、エレベーターで上の階に上がってしばらく歩くと、広そうな個室の前についた。



「ユキコ、入るよ。」


社長がノックをして扉を開ける。



真っ白な部屋にベットがぽつんと1つ。

そこにはたくさんの管がつけられた女性が仰向けで寝ていた。




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