隣の殺人鬼



浅村さんが社長室の扉をノックする。


「社長、鳥越君が到着しました。」



扉を開けると田村社長と・・・
1人のご老人がいた。


「ああ鳥越君。悪いね、今日はやめだ。」


「は、はぁ。」


「塩見さん、彼がニシダ製作所の西田社長への切り札となった鳥越君です。

父さんでも成し遂げられなかったニシダ製作所との契約を締結できたんですよ!」


田村社長はご老人に俺を紹介する。

杖をついて、大変ご高齢に見える、
凄く弱々しそうなご老体だった。



「はじめまして。しおみです。」


声を出すのもしんどいのか、かすれた声で自己紹介してくれた。



「でも今日は塩見さんが来てくれたんだ。
ニシダ製作所になんか行ってる場合じゃない。」


田村社長はウキウキしているような、そんな感じだった。




「分かりました。
じゃあ僕は職場に戻ります。」


「悪かったね。それじゃあまた。

塩見さん、それでお身体の具合は最近どうですか?」



田村社長は塩見ご老人と話を続けていたので社長室を出る。



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