隣の殺人鬼
「鳥越君はよく見てるよね。
人の表情とか仕草とか。」
「あ!決して青木主任に対して、そういう変な気持ちがあるとかでは・・。」
「いいの。相手をよく見ながら何かを感じ取ったり、話をするのは良いことだよ。」
「・・・すみません。」
「今日の私の下着、何色だと思う?」
「ブッ!!!・・ゴホッ ゴホッ!!」
飲みかけていたビールを吐き出しかけて、
頑張って飲み込んで、思いっきりむせた。
「何を言い出すんですか!」
「鳥越君の質問には何でも答えたいけど、
さっきの考え事はそれぐらい秘密なことだからもう触れちゃダメ。」
青木さんは人差し指を俺の口につけて、“シーッ”の形を作ると、
いつもの破壊力抜群の笑顔を見せた。
「ね?」
「は、はい。分かりました。」
それに抗う気力は完全に失せた。