隣の殺人鬼





―――――― 

休日のモールはかなり混雑していた。


ここはいつ来ても人がいっぱいだな。


3Fまで様々なお店がびっしり立ち並ぶ店内を社長と二人で歩く。



「私は、雑貨なんか良いと思うんだ。
ノゾミは可愛い物が大好きだからね。」


「お嬢様には何が欲しいか聞いたんですか?」


「え~っと・・・名前なんだったかな。

ノゾミが好きな歌手がいるんだけど、その人達の通販限定グッズを頼まれたよ。

もうそれは注文済だから、今日買う分はサプライズ分だね。」


「へ~、お嬢様が好きな歌手誰だろう・・。」


「若い女の子と男の子が何人もいる、わちゃわちゃしたグループだったよ。

確か今日か明日コンサートに行くって言ってた。」



・・・全然分かんねぇ・・。

こういう芸能人の名前がすぐに出てこない所は、さすがの田村社長もおじさんっぽさが垣間見える。




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