隣の殺人鬼




エレベーターのドアが開き、5Fに足を踏み入れる。


ここに来たのは新人研修で社内見学をした時以来だ。


“営製管理部”の表示を確認した後、机が立ち並ぶそのフロアに入った。








「すみません、磯村課長でしょうか?」


「おお!君が鳥越君か!」


「はい。今日からお世話になります。」


「田中君から君の評判は聞いているよ。
よろしく頼むね。」



そのまま磯村課長の席の前で雑談をしていると、始業時間のチャイムが鳴った。


それと共に磯村課長がフロアの全員を集める。




・・・多い。

前の部署は12人だったけど、俺の視線の前にはその倍以上の人達が並ぶ。


「おはようございます。

えー以前から話していた通り、今日から営製管理にこちらの鳥越君が異動してきました。」



磯村課長に促され一歩前に出る。


「本日付けで部品統括部から異動してきました、鳥越ツヨシです。

1日でも早く戦力になるよう努力しますのでご指導の程よろしくお願い致します。」






挨拶の後は、磯村課長から連絡事項が伝えられる。


どうやら毎朝始業直後のミーティングはここでもやっているみたいだ。








「・・・以上です。
では今日もよろしくお願いします。」



磯村課長の号令と共にみんなそれぞれのデスクに向かう。



< 28 / 324 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop