隣の殺人鬼





「青木主任、何て言ったら良いか・・。
でも僕は青木主任には感謝しかないです。」


エレベーターで5Fから1Fまで。

青木さんと過ごす最後の時間だ。




「・・・・ごめんね。
急に“辞める”って言い出して。」


「いえ・・・・・お察しします。」


「鳥越君、“田村社長の自殺を止められなかった”って自分を責めちゃダメだよ。」


「・・・・・・ダメです。
やっぱり自分を責めます。」



「・・・・・・・。」



「・・・・・・・。」



「・・・この先・・もし苦しくなったら、

色々な困難に押し潰されそうになったら・・・。

周りを見渡してごらんなさい。」



「え・・・?」



「あなたは私と違って・・・
1人じゃないんだから。」




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