隣の殺人鬼
――――――
異動が決まってから、俺はすぐに今の業務の引き継ぎを開始した。
課長の指示に従い、加藤や先輩方に少しずつ分散させながら俺の仕事を引き継ぐ。
あと3ヶ月か・・・。
・・おっとその前にまずは今週末だな。
「なあ加藤ちゃん。」
「何ですか?」
「加藤ちゃんって大学進学でこっちに出てきて一人暮らし始めたんだよね?」
「そうですよ。あ、そう考えると僕の方が一人暮らし歴は鳥越先輩より長いですね!」
「じゃあ加藤先輩。」
「ちょっと、やめてくださいよ。
それでどうしたんですか?」
「まだお隣さんとか下の階の人に挨拶してないんだけど、ご挨拶の時に何を持って行けばいいかな?」
「あ~~・・・確か僕の時はタオル持って行きました!
食べ物系だと好き嫌いあるかもしれないし、タオルなら掃除用でも何でも使い道あるって思って。」
「タオルか・・。よし分かったありがと。」