隣の殺人鬼
“ガチャリ”
中から2人の課長が出てきた。
俺以外にもみんな気になっていたのか、一斉に自分のパソコンに向き直り仕事を再開する。
城島課長は2課の人達が集まっているデスクに帰っていった。
「青木主任、鳥越君、ちょっと。」
磯村課長が俺と青木さんを呼ぶ。
「はい。」
・・・・よりにもよってこのタイミングで俺が呼ばれるのかよ・・。
険しい顔をする磯村課長のもとへ青木さんと一緒に向かう。
「磯村さん・・またケンカですか?」
青木さんは子供をあやす母親のような口調で問いかける。
大丈夫かそんなことして・・。
俺は少し後ろで様子を見る。
「青木、鳥越。
・・・・・・・今日飲みに行くぞ。」
えー!!!
何より先程青木さんが言った通りの展開になり、思わず彼女を見てしまった。
「分かりました。鳥越君も大丈夫?」
「はい、大丈夫です。」
とてもじゃないけど“NO”と言える雰囲気では無い。
お酒は好きだからむしろ嬉しいけど・・。
「よし決まりだ。」
磯村課長の顔の険しさがようやく和らいできた。