隣の殺人鬼
「それで、ケンカの原因はなんですか?
私ですか、鳥越君ですか?」
「城島のやつ、鳥越より2課に昨年配属された大野の方が仕事出来るって言いやがった。
こうなったら直接対決だ。
あいつらも呼んであるから準備しとけ。」
「・・・・・・は!?」
“は!?”と言ってしまった後、
すぐに手で口を覆う。
上司に向かって・・俺のバカ!
「フフッ。だから言ったでしょ?
“どうでもいい事だ”って。」
それを見ていた青木さんが笑う。
「おいおい。俺はお前らの為と思って・・。」
「分かってますよ磯村さん。
いつもありがとうございます。
では仕事に戻りますね。
行きましょ鳥越君。」
「は、はい。」
配属されたてで営製管理部では一番経験の無い俺なんだから、俺の方が仕事できないと思うんだけどな・・。
正直この前の歓迎会ではほとんど1課の人達と喋っていたから、まだ2課の人達までは顔と名前を覚えきれていなかった。
そういう意味だと2課の人と飲めるってのは良い機会だな。