隣の殺人鬼
「鳥越君、良いこと教えてやろう。
青木はこう見えても入社当時はたまに大きなミスやらかして、
その度に俺や城島がフォローに走ったもんだ。」
「へ~青木主任もやっぱり最初の頃はそんな感じだったんですね。」
「当たり前でしょ。
いきなり何でもうまくいく人はいません。」
「ただ、青木はどんな失敗をしても、どれだけ上から叱られても決して泣かなかったな。
そんで失敗を糧にして努力を続けたってもんだ。」
「私が泣かないからって、
冗談半分で、“私を泣かせる為”
に磯村さんと城島さんが私を叱責した時は、
ハラスメントで組合に相談しようか悩みましたけどね。」
「え!?そうなの!?
いやあの時は面目なかった。ごめん。」
「フフッ。冗談ですよ。」
駅に着いて、磯村課長と青木さんと別れる。
「じゃあお疲れ様でした。」
「うん、お疲れ様。」
「気をつけてな。青木も。」