甘い初恋は、イケナイ最後の恋。
強く掴まれた手を離すことができずに、そのまま大くんに手を引っ張られていく。
「……え、うそ…でしょ……っ」
引っ張られて連れてこられたのはホテル。
大くんは私の手を掴んだままフロントの人と会話をしている。
ホテルに行く。
それで何も予想ができないほど私はもう子供じゃない。
「ね、ねぇ大くん待ってよ……!
大くんってば…っ!」
カードキーを受け取りまた私の手を引っ張る大くんの背中に声をかけても、大くんは何も言わない。
部屋の中に入っても離されない手。
掴まれた手首がズキズキと痛む。
部屋に入ってすぐ連れてこられたのは寝室。
「……きゃっ……!」
大くんに抱き抱えられたかと思えばフカフカのベッドに放り込まれた。
なんとか受け身をとって体勢を整えようとするけど、すぐに大くんが倒れた私の上に跨がる。